気温が下がると発酵が進まないため、冬までの季節限定ですが、少しずつ染める柄を変えながら販売できれば、と思っております。これだけ色合いの濃いものは2年ぶり。(淡い色合いも販売を開始しました。8/12追記)染めていると、心が躍ります。
毎日必ず、液温、pH、その他の様子を確認し、撹拌し、栄養となるフスマを煮たり、水飴を入れたり…と、藍甕のお世話は気が抜けないものですが、その分、可愛くて、一緒に暮らしている家族のようでもあり、仕事仲間でもあり、不思議な存在。微生物たちの働きで発酵があり、それにより染めることができている…。文献に当たっても、経験者からお話を伺っても、記録帳を読み返しても、ハッキリとしないことは多くて、手探りをしながら、失敗を重ねつつ藍と向き合ってきました。6月はバテさせてしまって、ヒヤリとしました。
それぞれの環境で、それぞれの正解がある藍染め。今回は木灰汁を準備するところから、いろいろと見直しました。5年目のシーズン、試したいこともあり、これからが楽しみです。
予約販売を始めたのは、いつも発売後にパッと売り切れてしまい、事前に告知してほしい、予約を受け付けてほしい、というご要望が何年も前からあったことです。昨年あたりから、この販売方法はどうなのだろう…と考えつつ、まずは始めてみようと思いました。が、泥藍が手に入るとも限らないので、一年ほど温めていたことでした。ようやく一歩を踏み出せてよかったです。
作るものも、販売方法も、世の中の変化や自分が歳を重ねていく中で、変化してゆくものですね。24年目のあひろ屋なので四半世紀は目前です。変わり続けてきたから今があるのだと思います。同時に、1柄目の「鉄瓶」が今もあるように、変えないでいることもあります。(送料の全国一律なども)
TSUKIKUSAグッズがサイトで買えない…とお問合わせがありましたが、9月のイベント用に準備中で、オンラインストアでの販売は少しお休みしています。また新しい柄の「ぽち袋」を考えております。
昨日、偶然に隅田川の灯籠流しを見ることができました。川面に点々と輝く灯籠が揺れていました。なんとも言えない気持ちになりますね。