2019/01/29

箒職人さんを取材。

 作り手の方にインタビューするということは、とても背筋が伸びる経験で、勉強になり、自分の中の足りない部分をヒリヒリと感じることなのだと思いました。
インタビューを終えた今は、大切なことを沢山教えていただいた感謝で、いっぱいです。






 箒職人の横畠梨絵さんに、取材をお願いしました。

(仕事とは関係のない、学問上のレポートを作るにあたり、どうしてもお話を伺いたくて お願いをしました。快く引き受けてくださり、取材が実現しました。)
 箒にまつわる様々なこと、箒職人というお仕事について、そして これから目指すことなど…。どのお話にも、箒とお仕事に まっすぐに向き合う横畠さんの姿勢がありました。


 湿らせた箒草を、束ね、糸で編んだり、叩いたり、切ったり…。迷いのない手の動きの全てが力強く、美しいものでした。こんなふうに、箒が作られてゆくなんて。出来上がりまでを一気に見せていただき、忘れられない時間になりました。 

…我が家には数年前から横畠さんの箒がありますが、帰宅して眺めた時、今までとは違って見え、今日の感激が蘇りました。


 自分も物作りをしている立場なので、お話に共感したり、気づきがあったり、と、楽しく刺激的でした。横畠さん、本当にありがとうございました!

2019/01/26

今年も 一歩一歩。



 新年が明けてからすぐに百貨店催事が始まり、終えてからは新作の出荷があり、少し慌ただしかったのですが、ようやく今年の目標や予定が見えてきました。


小さな手ぬぐい屋なので、お受けできる催事は限られていますが、今年も各地で皆様とお会いしたり、手ぬぐいをご覧いただけることを楽しみに頑張ります。


 オンラインストアでお買い物をしてくださるお客様と、お取引を続けてくださっているお店の方々に ご不便をおかけしないよう、日々励みます。種類が増えれば増えるほど、在庫量や管理が大変になることはわかっているのですが、今年も季節に合わせて少しずつ染めていく予定です。お気に入りの柄は、在庫がある時に是非。染めてゆくサイクルは、今後さらにのびていくと思います。次回は来年〜再来年、ということもあると思います。


 …以前は、このような気の長い話をすると、呆れられ、見放されるだろうなぁ、と思い、なかなか言えませんでした。いろいろな立場の方から、様々なご指摘やご意見をいただいてきましたが、無理なことをして続かなくなるよりは、自分のできる範囲で、きちんとした仕事を淡々と続けることが向いているみたい、と感じ(とはいえ、手探りなこと、悩んでいることは多いですが…)今に至っています。


 時間が経ってみると、ご指摘の意味が実感できたり、お商売を続けることの難しさ、大変さがよくわかり、同時になんと多くの方々に支えられてきたのだろう、と思います。本当にありがたいです。
5月から19年目に入りますが、今年も挑戦と反省を繰り返すような気がします。
世の中には苦しいこと、辛いことも多いのですが、どんな時も 楽しいこと、美しいものを忘れずに、と思っています。




2019/01/23

"結び" の奥深い世界…



手ぬぐいの柄は、パッと閃いて短時間で描けるものと、何年も温めているうちに、ある日 描けるものとありますが、「紐結び」はだいぶ時間がかかりました。








”紐を結ぶこと” については、その意味や歴史、祈りや呪術的な背景を知りたくて、古い書物なども参考にしました。台湾から取り寄せた中國結の本では、日本と同じ結びのものもありました。2011年頃には下絵を描き上げていたものの、版下にできなかった理由の一つは、その後も様々な資料に出会い、そこからまた考え、奥深い世界をどのようにシンプルに表現しようか、と迷っていたからでした。


ようやく手ぬぐいとして販売することができましたが、”結び” の世界は 様々な分野や文化と繋がっていて、興味は尽きません。これからも追ってゆきたいテーマです。おすすめの本や資料がございましたら、ぜひお知らせくださいませ。よろしくお願いいたします。

2019/01/17

新作は、各地へ。

 催事を終え、この一週間はひたすら出荷作業を。ご注文いただいていた皆様、大変お待たせいたしました。おかげさまで、新作も各地へ。いくつかのお店では、今週から並んでいると思います。







 結び。
古くから伝わる結びの形には祈りや意味が込められ、造形としても美しく、様々な場面で用いられてきました。信仰や実用から装飾へと変化してきましたが、現代では その伝統も薄れつつあるかもしれません。
この手ぬぐいのデザインに使用した結びは日本に伝わるもので、それぞれに名前が付いています。

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 結びについては、引き続き調べたり、関連することを知りたいと思っていて、その一環で(?)関守石を試しに作ってみました。石が小さすぎて、うまくいかず。(底の部分の輪の編みはできました)


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 先月から、ずっと仕事場を離れられずにいましたが、そろそろ終わってしまう展示を二つ、観てきました。

「ムンク展」東京都美術館
十代の頃よりムンクが大好きで、このたびも楽しみにしていました。1997年の世田谷美術館展、2007年の国立西洋美術館展、と、なぜか ほぼ10年ごとに大きな展示が日本でひらかれていますが、今回もよかったです…。自分も年を重ねているわけですが、改めて自画像や、故郷の風景を描くムンクの心を思い、しみじみとしました。いつ観ても、あの危うい感じに惹き込まれます。

「扇の国、日本 展」サントリー美術館
扇子については今も(手ぬぐい扇子の)再販要請があり、いずれまた…と考えているところです。やはり、扇子はいいですよね。
このたび、珍しい展覧会がひらかれると知り、とても興味がありました。日本の発明品であり、いつでもどこでも楽しめる身近な美術品として、古くから愛されてきたことがよくわかる展示で、扇子そのものも、扇子モティーフの工芸品も、素晴らしかったです。
(館内の遊び心のあるサインも、よかったです。『扇流禁止』という表示が階段の降り口にありました!)





2019/01/10

東急さんの出店を終えました



 昨日9日にて、東急百貨店 吉祥寺店さんでの出店を終えました。
とても寒い中、ご来店いただきました皆様と、お気にかけてくださった方々に、心より感謝申し上げます。
多くの出会いや気づきをいただきました。至らなかった点などは、今後に生かしてまいります。

 共同出店してくださった「和雑貨 翠」さんと、長期にわたり細やかなサポートをしてくださいました東急百貨店の皆様、本当にお世話になり、ありがとうございました。


 準備から出店期間中の三週間弱、出荷業務はお休みをいただいておりました。今回は新作の発売とも重なり、オンラインストア、卸販売ともに、ご利用のお客様にはご迷惑をおかけいたしました。本日より通常営業です。お届けまで もう少々お待ちくださいませ。

2019/01/06

東急 吉祥寺店さんに和雑貨 翠さんと出店中です

 遅ればせながら、本年もよろしくお願いいたします。
(喪中のため、新年のご挨拶を失礼致しました。)


 年末は、出荷とイベント準備とおせち料理に向き合い、1月2日に設営のため東急百貨店 吉祥寺店さんへ。そして3日より、始まりました。

「武蔵野マルシェ あひろ屋×和雑貨 翠 POP UP SHOP」
2019.1.3(木)-1.9(水)10時 - 20時
東急百貨店 吉祥寺店 3階 上りエスカレーター横


明日も10時より、和雑貨 翠の白石さんと一緒にお待ちしております。
お近くの皆さま、ぜひご来店くださいませ。
新作の手ぬぐい「紐結び」を先行販売中です。



「春の手ぬぐい展」終了。インド茜染めは媒染違いの2種類を販売中です。

   KoHoさんでひらかれていた「春の手ぬぐい展」は昨日、会期を終えました。 多くの方にご覧いただけて嬉しかったです。 植物と手ぬぐい。 個人的にも心躍る組み合わせなのですが、揺れる手ぬぐいの軒下に、柄のモチーフになった植物の苗が並んでいる光景はすてきでした。 KoHoさんでい...