2/10/2025

植物染め。修行は続く…

 この冬一番の寒波がくる、と聞いていたものの、本当に寒い日々。
古い家なので隙間風もあり、毎日 厚着をして過ごしています。

電気毛布と毛布にくるまっていた琉球藍の藍甕は、そんな寒さの中で調子が上がり始め、また染められるようになってきました。泥藍を追加、木灰汁を追加、麦麩を煮て入れてあげる、電気毛布で24時間温める…ということが重なり、いい条件が揃い微生物たちが動き出したようです。発酵建ての不思議さと面白さを感じつつ、毎日のお世話を続けています。(5年目になりました。)




 そして本日は、久しぶりにいろいろな「注染+植物染め」手ぬぐいを発売しました。
ウコン、ヤマモモ、ヤマモモと琉球藍の重ね染めです。

「染めノート」を見ると、ヤマモモを染めたのは13年ぶりだったようです。(あれから少し腕も上がったようで、染めムラもなく綺麗な染めあがりでした。)ヤマモモは渋木とも呼ばれ、奈良時代にはすでに染料として用いられていた、と本にありました。
ウコンも生薬として、防虫効果のある染料として古くから使われてきたもの。染液を煮出している時の匂いや色、昔から人々が利用し、伝えてきたものを自分も小さな台所で感じているということが不思議であり、大切なことのように思えます。


ヤマモモで染めているところ



染液づくり、染めと媒染を繰り返すので、わずか数枚の手ぬぐいを染めるのに数日かかってしまうことがあり、なかなか多くは作れないものの、定期的に続けていけたらと思いました。

… ハーブ屋時代に、収穫しきれなかったハーブ類で染液を作り、靴下を染めて販売していた頃から30年の時が流れていることを思うと、私は植物染めが好きなのだと思いました。毎回、気が抜けませんが、毎回、新たな感動があります。




「忠別川」手ぬぐい - 東カワウソ様 ご依頼品

 【 デザインを担当しました -「忠別川」手ぬぐい 】  写真家の萬田康文さんが、2024年夏至の日に開いたパスタ食堂「東カワウソ」さん。北海道の東川町にあります。 オリジナル手ぬぐいのご相談をいただき、テーマは「川」ということでしたので、いつも釣りをされている忠別川のことをお聞...