6/10/2024

懐かしい色名帖を眺めてみたり

  梅雨入りが近そうなお天気です。
来月の個展に向け、追い込みで植物染めの制作が続いていますが、乾かすことを思うと湿度は低い方が助かります。

吾妻袋はすべて手縫いで。ミシンで縫うよりも雰囲気がいいので。

左:インド茜+玉ねぎの皮、右:琉球藍+玉ねぎの皮


 二週に渡り、週末はスクーリングで、後半は出荷を休まずになんとか終えることができました。夜は宿題を、明け方に出荷準備をして出かけるなんて、5年後だったらできなかったかも、と思うほどにヘトヘトでした。

授業はとても楽しく、学んだことや制作する喜びが、お仕事への意欲に繋がっていると感じます。来月の個展も、いつもの年より日程を1週間はやめたのはスクーリングのためでした。周りの方々にもご協力いただき、学びを続けられることに感謝しています。



 配色研究の時に思い出したのは、小さい時に買ってもらった「色名帖」のことです。
たしか6歳頃、知り合いの方の家でカラーチップを見せていただき(その方は車のデザイナーさんでした)好きな色合いを切り取って遊んでいいよ、と言われ大喜びし、私もいつかあれがほしい…と思いました。

誕生日かクリスマスか忘れましたが、父がプレゼントしてくれたのが この色名帖でした。欲しかったのはミシン目が入っている(切り離せる)カラーチップだったのですが、私の説明がうまく伝わっていなかったようです。一瞬ガッカリしたものの、眺めているだけで楽しく、字が読めるようになると色名もわかり、大切にしてきました。

友禅から始まり、今も色合いに関わるお仕事を続けていますが、このヨレヨレになった色名帖を見ると、好きなことは小さな時から あまり変わっていないな、と思います。
(なんとか探してきてくれた父に感謝。「定価1800円」と書いてあるので、当時にしたら きっと高かったと思います。)





 
 「はぎれセット」は手ぬぐいを半分の大きさに切ったものですが、台所では様々なことに使っています。ふきんのサイズなので、手を拭いたり、敷いたり、お鍋にかけておいたり、器に挟んだり、傷よけに漆器を包んだり、など。洗えばすぐに乾き、優しい手触りで、柄も楽しめて… 注染の手ぬぐいの良さを暮らしの中で再認識しています。
 
柄:滝縞(紫色ぼかし)

柄:菊(紺色)



処暑。

 春に発注した柄がようやく届きました。嬉しい気分の中で、過ぎた季節のことを思いました…。しかし日本のいいところは、また季節は巡ってくるということです。牡丹もこれから寒牡丹の季節がくるわけで。最近は季節に関係なく、柄を選んで発注しています。毎年染めている柄もあれば、数年に一度のもの...