1/09/2009

2009年も、よろしくお願いいたします。

新しい年が始まってから、もう9日も経っているのですね。
年末年始、皆様はどのようにお過ごしでしたか。
私はあちこちにいる家族と連日会い、食べて飲んで、あとは家でのんびり、というかんじでした。あっという間にそれも過ぎ、5日より通常営業となりました。長いお休みをありがとうございました。
喪中のお知らせ後、皆様に温かいメッセージをいただき本当に感謝しております。)


2009年が素敵な一年になりますように!今年もどうぞよろしくお願い致します。

12/28/2008

お重箱!

毎年、年末ギリギリまで仕事は終わらず、翌年に持ち越したり
しておりますが、今年もやはり、振り返ることもできず仕事納めの日。
こんなふうに過ごせてきたこと、今年も無事に終えられそうなのは、
多くの方々のおかげです。今年も一年、本当にありがとうございました。

年頭に掲げた計画や、心密かに願ったこと、どれくらいが

叶っているのか、後ほど確認しなくては。
来年は、よりコツコツと新作を描いたり、考えたりしてゆきたいです。

今年も沢山のメッセージや、お心遣いをありがとうございました。
課題として抱えていかなくてならないと感じていることもあり、
皆様からの率直なご感想やご指導を、引き続き賜れれば幸いです。



さて、皆様のお宅でもおせち料理の準備が始まる頃でしょうか。
私は今年のお正月、お皿に盛った料理を眺めながら、
”いいお重箱がほしいなぁ”と思いました。あれこれと考えている時に
ある方のお父様が塗師さんであることを思い出してご相談。
しかし漆器のお重は私にとっては高価なもので、とてもすぐには
手がだせませんでした。それなので「重箱貯金」をスタート。
年末までには貯めるぞ!と少しずつ。ようやく貯まったのは先月です。

そして届いたお重箱、輪島塗の四段重です! 




溜塗なので、うっすらと赤が透けています。この抑えた華やかさに
惹かれ選びました。(内側は朱漆の鮮やかな赤。)
塗りは艶やかで、鏡のようにまわりを映してしまうので、写真を撮るのは一苦労でした。こういう素晴らしい手仕事の一品を前にすると、気持ちが引き締まり、遠く及ばないけれども、私もいい仕事をしていかなくては、と思います。
我が家では今夜からおせち料理作りが始まります。
憧れだったお重に詰める時が楽しみです。



最後になりましたが、2009年も素敵な一年になりますよう、
お祈り申し上げます。
本当にありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。

12/06/2008

「照葉」のハート型の葉と、ハート型の虫食い。

新作発売から一週間、慌ただしくなってしまい、なかなか
サイトの更新まで手がまわりませんでした。
いつも早々にご注文くださる皆様、ありがとうございます。

添えていただいたメッセージから、皆様の近況が伝わってきました。

友人や身内などからも『メルマガ読んだよ』と連絡を受けることが増え、
簡単なお知らせではありますが、私の消息を知るツールになっている様子。

新作の「照葉」は、とにかく版下を描くのに時間がかかり、

葉が散った頃の発売となってしまいましたが、秋を振り返る気持ちで
眺めております。


この柄には、コッソリと込めた私のハートがあるのですが、
気がついた方はいらっしゃるのでしょうか?
その部分の写真です。ハート型の葉に、ハートの虫喰いがあるのですが

見えますでしょうか。(柄でいうと、中央あたりです。)
ハートが隠れている「照葉」、皆様もこっそり、大切な方へどうぞ。






11/16/2008

秋色の色見本。

11月も中旬になり、気温がさらに下がり紅葉もクライマックスへ!
コツコツと描いていた版下は、3週間ほどかかりましたが、ようやく完成。

その後、すぐには染め屋さんには出かけず、時間をおいて眺めたり、
大型コピー屋さんへでかけたり、色見本を作ったり、とさらに
一週間ほどかかりました。そして、ようやく今週はじめに染め屋さんへ。
その帰り道はいつも、安堵感でいっぱいになります。
染め上がるのはまだ先ですが、長い時間 関わってきた柄が私の手を離れ、
巣立ったような気分と、あとは待つだけ、という状態に心が緩みます。

どんなふうに出来上がるのか、楽しみです。

今まで描いてきた20数作の中で、一番大変だったような。

それでも、描いている間は楽しく没頭し、手間や時間をかけることでしか
見えないもの(それは自分の心の有り様だけかも)を感じようと
していました。

今回の柄の色見本です。

実際に使ったのは、この中からの2色。秋の色でしょう?

 



今年は、もっと新作を出せると思っていたのに、なかなか難しかったです。
来年もバランスを大切にしながら、描いていきたいです。

描きたい柄が、いつも沢山あります。

9/25/2008

「鉄線唐草」柄をリデザイン。

音楽を消し、ただただ版下に向かっていると、
秋の虫たちの声しか聞こえてきません。
夜の風がすーっと入ってきて流れていきます。

新作ではなく、「鉄線唐草」柄を描き直しています。

描いてから5年が経っていますが、いろいろと思うところがあって、
またこの柄と向き合いました。新しく描くのとはまた違った
緊張に包まれていて、でも、一度描いた線を体が覚えているような

感覚もあります。


その頃に自分が見ていた風景、考えていた時間が蘇ってきたり、

5年後の今だからこそ、よりものになってほしい!という意気込みもあり、
不思議な気分です。版下を描いている時は、自分との戦いでしかなくて、
その間は悩んでいることも、健康のことも、経済的なことも、
何も浮かんではこないので、ある意味幸せな、しかし切羽詰まった状態です。

でも、虫の声は聞こえてきます。ずっと座っているだけなのに、

なぜかヘトヘトです。ちゃんと描きあげることができるのかしら、
たいして変化がないけれども…。だからこそ、一本の蔓の向き、
花の歪み具合、葉の茂りを描く時が大切。
こんなことを夜中に、必死な思いでやっている、私の現実。
どこか救われない気も。






鉄線唐草の版下です。

(上に重なるトレーシングペーパーの版下は以前のもの。
参考に見ながら描いています)全体的に柄を小さくしてみました。
花の色から塗り、葉とのバランスを確認。
柄によって、書きやすいペンは違うので、いろいろ試しつつ描いています。


どういう筆記具を使っているか、どんなふうに描き進めているのか、
いうことがわかる「作業机の上の写真」は第一作の「鉄瓶」の時から
撮り続けています。(サイトにはアップしていませんが。)
うっかり、撮り忘れた柄もありますが、なんとなく大切な記録です。

9/18/2008

「小袖 江戸のオートクチュール」展へ

「小袖 江戸のオートクチュール」展を観に出かけました。
(9月21日まで サントリー美術館)
江戸時代、形がシンプルな小袖は、上層階級の女性や呉服商が

その意匠を競い合ったそうです。
自然や和歌、風景をモチーフに独創的な表現は自由で、緻密で、

圧倒的でした。


こちらのコレクション(小袖の他、能装束、調度品、雛形本約300点)
松坂屋京都染織参考館の収集品で、通常は非公開の秘蔵品ばかり。
作品の由来、技法についての説明文を読み進むだけでも感心してしまいますが
私が気になってしまうのは、そこには書かれていない、注文主のこと。
どんな季節に、どのような場で、この小袖を纏っていたのだろう。
柄や意匠がそれぞれ独特で、かわいらしい柄が好みだったのかな、とか、
誰に見せたかったのだろう?と余計なことを考えてしまうのでした。

9/04/2008

夏の終わりの小さな旅。

夏の終わりの一泊旅行。臨時休業ではご迷惑をおかけ致しました。
海を見てボンヤリしたり、各駅停車を楽しむ車窓の旅、でした。
カメラと本と手ぬぐいと上着。それだけを持って、

特に目的もない旅でしたが、潮風や、友人とのおしゃべりが、
気持ちをほぐしてくれました。
宿の窓から見えるのは、ただただ広がる海。

トビが飛んでいったり、向こうにタンカーが見えたり。
雲が湧き上がれば、海面は白くそれを映していて、

天気や時間で刻々と変わる眺めに、飽きることはありませんでした。








「忠別川」手ぬぐい - 東カワウソ様 ご依頼品

 【 デザインを担当しました -「忠別川」手ぬぐい 】  写真家の萬田康文さんが、2024年夏至の日に開いたパスタ食堂「東カワウソ」さん。北海道の東川町にあります。 オリジナル手ぬぐいのご相談をいただき、テーマは「川」ということでしたので、いつも釣りをされている忠別川のことをお聞...